【たまには毒を吐いてみる】
沙:お兄ちゃん、次の仕事でござる。
ホ:……。
沙:どうしたの?
ホ:いや……とりあえず仕事してれば成り立つ怪盗モノって楽だなぁって……。
沙:……。


【カリオ○トロの城】
ホ:で、今度の仕事は何なの?
沙:ちょっと、目に見えないものを盗んできて欲しいのでござる。
ホ:……謎掛け?
沙:とある女性の心を盗んできて下され。
ホ:危険なネタだなぁ……。


【想いは空間を越えて】
ホ:田中優美清秋香菜……って、ひょっとして?
沙:あの警視の娘でござるよ。
ホ:あの人、子供が居たの!? しかも、ぼく達より年上じゃない!
沙:まあ、若作りしてるでござるが、実際は――。
(警視庁捜査三課)
春:……また、ツインテールの小娘に殺意が――。
空:はぁ?


【良い子は真似しちゃ駄目】
ホ:って、忍び込むの深夜なの!?
沙:昼間に堂々と入り込む怪盗が何処にいるの? 十八禁的な展開になっても、それは
 それでOKだから。
ホ:……ひょっとして楽しんでない?
沙:ソンナコトハナイデゴザルヨ。
ホ:何で目を合わせないのさ。


【もはや千里眼】
ホ:何だか、沙羅に良い様に使われてる気がするなぁ、ってここか。
秋:すやすや……
ホ:……か、可愛い。あの警視の娘だなんて思えない。
(再び警視庁捜査三課)
春:……今度は金髪の少年に殺意が――。
空:残業続きでお疲れなのでは?


【作者も意外】
ホ:で、ここからどうしよう……まさか、本当に襲う訳にはいかないし……。
桑:(扉を開けて)待っていたぞ、怪盗ホクたん!
ホ:あ、出番あったんだ。
桑:どういう意味だよ!?


【眠れる野獣】
桑:ふっふっふ。この俺への畏怖によるその虚勢……いじらしいものだな。
ホ:いや、本気だったんだけど。
桑:心が痛い……じゃなくてだな! よくも俺を『触れる蜃気楼』だの、『捜査三課の
 眠り猫』だの好き放題言ってくれてるな!
ホ:……何で知ってるの?
桑:本当に言ってるのかよ!?
秋:……(ムクリ)。
ホ:……。
秋:……。
桑:……。
秋:うるっさいのよ、あんた達!! 人の寝入り端にグダグダと!
(以下殺戮の宴)


【理解するまで約二秒】
桑:ふっ……俺をここまでボコボコにした女はお前で三十四人目だぜ。
ホ:多過ぎだし。
秋:で、あんた達、何の用なのよ?
ホ:う゛……。
桑:こいつがお前の貞操を奪いに来た。
秋:……。
ホ:……。
秋:……。
(以下惨劇の幕開け)


【掌の上で踊る孫悟空】
沙:やっほ〜。なっきゅ先輩♪
秋:マヨ? 何でここにいるの?
ホ:……知り合いなの?
沙:前の学校の先輩だよ。
ホ:……(涙)。


【出番多いだけマシ】
桑:あぁ〜!! 俺のPDAに通報入れたのてめえだな!?
沙:今頃気付いたのでござるか?
桑:この俺をたばかるとは……いい度胸だな!
沙:警察さえ利用するのが真の悪党でござるよ。
秋:言い切るかなぁ……。


【ぼく主役だよね?】
秋:で、マヨ。何でこんなことしたのよ?
沙:面白そうだからじゃダメ?
秋:却下ね。
沙:えっと、本当は私達でチームを組もうと思ったの。
桑:チームだぁ?
沙:うん、私が技術担当。なっきゅ先輩と桑古木は体力担当。
ホ:ぼくは?
沙:雑用係。
ホ:……ちょっと待って。


【日頃の鬱憤】
桑:だっほぉ!! 正義の心を胸に秘めた、警察官たるこの俺がこそ泥のお前と手を組む
 訳ないだろ!!
沙:攻撃対象はあの田中警視でござるよ〜。
桑:……沙羅様。どうぞ御命令を。


【双子だろ、お前ら】
沙:さぁ〜て、手始めに警視の通販履歴でも調べるでござるかな〜。
桑:つくづく恐いガキだよな、お前……。
沙:おぉ〜。あの警視、見かけによらず中々好き物でござるな〜。
秋:えぇ〜!! お母さん、こんな物買ってたのぉ!
桑:ほっほ〜、ゆするにゃ良いネタだな、こりゃ。
ホ:なになに? 何、買ってたの?
沙:(モニターを手で隠して)子供は見ちゃダメでござる。


【過去は捨てたのか、元から無いのか】
沙:となると、茜ヶ崎警部の履歴も気になるところでござるな〜。
ホ:少しはプライバシーってものを――。
沙:……えぇ!! こ、これは何なのよ!?
秋:どうしたの?
沙:キャリアになる前の記録が一切無いのでござる。
ホ:何者?


【もちろん沙羅の独断】
沙:さてと、これで真の目的は達成できた訳でござるな。
桑:何だそりゃ?
沙:(桑古木の肩に手を置いて)桑古木涼権殿。これで御主は拙者等、こそ泥に荷担して
 しまった訳でござるな〜。
桑:て、てめえら……。
ホ:ぼくは含めないでよ。


【意外とビジネスライク】
春:こら、桑古木! あんた仕事さぼって何してんのよ!
桑:い、いや……これは色々と……。
春:とっとと帰って、書類片付けなさい!
秋:……。
ホ:……ぼく達、スルーされたね。
沙:勤務時間外だったのではござらんか?


【この先輩ありて】
沙:それじゃ先輩、またね〜。
秋:あ、そうだ。ホクたん。
ホ:はい?
秋:あなたが怪盗だってばらされなくなかったら……ね♪
ホ:……。
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