【諦めたから】 空：私は博愛主義者です。 春：へー。 空：森羅万象、全ての存在を等しく愛しています。 春：ふーん。 空：この世の理を統べる存在として、当然のことなのですけどね。 春：そうね〜。 空：何故、そう無気力なのですか？ 【国際条約とか無視】 空：国境線だけの、真っ白な世界地図を作ってみました。近い将来、世界を支配する者と 　して、手中に収めた領土を塗り潰していくという算段です。 春：また、良くもまあ、こんな下らないことを思い付くものね。 空：何だか、幼少期に戯れた塗り絵の様でワクワクしますね。 春：あんた子供時代無いでしょ――って、何で南極はもう潰れてる訳？　ここって、何処 　の国のものでもないでしょ？ 空：はい。なので今日から私のものと致しました。 【んな訳無い】 空：ノアの箱船伝説を御存知ですか？　旧約聖書において、神が起こした大災害。ノアの 　一族と数種の動物のみが箱船に乗って生き延びた、言わば大淘汰です。 春：あんた、私が考古学者だってこと忘れてるでしょ？ 空：今、この現世において、私はこれを再現することを生きる目標にしても宜しいで 　しょうか？ 春：ちなみに、止めたらやめるの？ 【突っ込みもマイペース】 空：有機物合成の基盤は植物に有ります。我々動物はそれを捕食することによってのみ 　個体を維持出来ると言っても過言では有りません。 春：あんた、AIでしょうが。 空：即ち、先天的に略奪者なのだと言っても差し支えないでしょう。 春：たまには、自分に都合の悪い突っ込みに反応しない？ 空：という訳で、銀行襲撃に手を貸して下さい。 春：何が、という訳で、よ。 【もちろん私の罪を被って】 空：日本には死んだ方の罪は追求しないという、善悪の判断に困る風習が存在します。 春：だから、生きてる内に思いっきり悪いことをしておきましょうとでも言う気？ 空：いえ。ですから田中さん、一度死んでみません？ 春：私は死ねないのよ。 【古典的手法】 空：インプリンティングというものを御存知ですか？ 春：刷り込みでしょ？　鳥が産まれて、最初に見たものを親だって思うやつ。 空：はい。これは記憶喪失の方にも適用できるのではないでしょうか？　事実、ホクト 　さんは秋香菜さんに恋をなされました。 春：ん〜。可能性は否定できないけど――。 空：なので、これを倉成さんに応用してみたいと思います。 春：で、右手のハンマーは何？ 【ロングヘアー＝年上系】 空：私の前キャラというと、白河静流さん、秋水志菜乃さんといったところでしょうか。 春：前キャラ？ 空：どちらも淡い色調の長髪ですよね。 春：あんた、本当に怖いもの無いの？ 【ショートorセミロング＝快活系】 空：田中さんの場合は、音羽かおるさん、飛世巴さん、汐見翔子さん、川島優夏さんと 　いったところでしょうか？　どなたも、肩に掛かる程度の、短めの髪をされています。 春：若干一名、ビジュアルが大幅に変わったけどね〜。 【どうしようもない新設定】 春：空〜。あんた昨日早退して姿くらましたけど、何かあった訳？ 空：あまり自分の弱点を晒すのは本意ではないのですが、田中さんにだけはお伝えして 　おきます。 春：？ 空：私、新月の夜には、LeMUで働いていた頃のそれに戻ってしまうんです。 春：何処かで聞いたような……。 【プログラムを超越】 空：ふう――温泉に入ってほっと一息。人生における至福の時の一つですよね。 春：だから、あんた本当にAIなの？ 【男の性】 空：ちなみに、今の私の姿を想像した方は、銃殺刑に処しますので。 春：先ずは作者が一人目、ね。 【それはそれで酷い】 空：水責め……磔……石抱きに鉄の処女――。 春：何だか、物凄くスルーしたいけど、敢えて突っ込むわ。その物騒な単語の羅列、何？ 空：はい。この前、桑古木さんが遅刻なされた処罰を何にしようかと思いまして。 春：減給くらいに負からない？ 【多分、それが一番平和だから】 空：長期に及ぶ不況、財政難に喘ぐ国家、そして政治の腐敗……今、この時代において、 　私は何をすべきなのでしょうか？ 春：お願いだから何もしないで。 【ついに現実逃避】 空：日本人というのは、かなり煽動され易い気質が有りますよね。やれ牛が危ないだの、 　やれあの銀行は破綻しそうだの、やれ首相は無能だの――マスコミを操るだけでこれ 　ほど思うように動いてくれるとは、本当に楽な国家です♪ 春：ワタシハ、ナニモ、キイテイナイ。 【黒は侵食する】 空：先日、某大手企業のメインコンピューターにアクセスしましたら、唐突にビジネスの 　話を持ち掛けられました。 春：アクセス、ねぇ――ところでどんな商売？ 空：臓器売買というのは、儲かるお仕事なのでしょうか？ 春：類は友を呼ぶ、かしら？ 【無気力な若者に喝を】 空：はうぁ……退屈なので、学生達を操って、大規模な立て篭もり闘争でも起こして 　みますか。 春：ワタシハ、ナニモ、カンジナイ。 【法律上は優春の私有物】 空：ふと思ったのですが――私には戸籍が有りませんよね？ 春：まあね。何？　一人格として、そういうの欲しい？ 空：いえ。ということは、私の罪は全て田中さんが被るということになります。 春：――ごめん。今、本気で血の気が引いたわ。

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